＜不登校＞実は「登校不安」を口にする子ほど再登校しやすいんです | 北大阪セラピーラボ

普通は「不安」を口にする子は「弱気になっている」「あまり言わせると余計に学校に行きにくくなる」と考える親御さんが多いでしょう。実は、これは大きな勘違いです。

不登校・不登校気味の子が不安を口にするということは、翌日の登校について真剣に考えているということなのです(登校不安pdf.)。もしかして、不安を口にするタイミングは「夜間・寝室」であったり、お母さんと「二人きり」の時が多いのではないでしょうか？だとすると、ここはデリケートに対応してあげてください。夜遅くなるほど時間的に「翌日の登校」が近づいてくるうえ、本人も不安を口にすることは「恥ずかしいこと・いけないこと」だと思っていることが多く、昼間や夕方はガマンできたとしても頭から離れることはなく、「あーっ、このまま眠ってしまって、起きたら学校だー…」と不安のピークを迎えます。そこで、一番安心できる相手(母親)に聴いてほしくなるわけです。

そういった意味では、「励ましてやる・なぐさめてやる・他の話題に切り替える」といった対応は禁止と申し上げてよいでしょう。不安をわかってほしい・聴いてほしい子にとって「否定された」と理解してしまうからです。そもそも、それで安心できる子なら、そもそも不登校にはなっていないでしょう。

「不安を口にする」＝「不安なことに向き合っている」…このように考えていただくのが理想です。

小学生ならば、母親と一緒に眠ったり一緒にお風呂に入るタイミングがチャンスかもしれません。二人きりならばですが…。この方法は小学生でも低学年ほど高い効果が望めるでしょう。しかも、小学生のうちは親との「同伴登校・付き添い登校」も効果的です(最近は仕事をなさっておられるお母さんも多いため困難なことも)。

これが中学生・高校生になってくると、さらに対応に工夫が必要です。思春期を迎えている上、自分用の部屋を持っている子も少なくないでしょう。さらに、小学生に比べて親に不安を聴いてもらうことにもいっそう抵抗が強くなっているはずです。こんな時、中学生・高校生が自分で考える方法の代表格が「ゲームやスマホをしながら寝落ち」するパターンです。頭の中には翌日の登校不安があるものの、親に相談もできず自分でも解決策が見つからない…。そんな時にトコトン眠たくなるまでパソコン・タブレット・スマホなどをやり続け、知らないうちに眠ってしまう(寝落ち)というパターンです。親御さんもそんな光景を目にしたことはありませんか？特に北大阪セラピーラボでは「家族療法」を基にしたカウンセリングですので、子どもの年齢に応じた対応はもちろん、家族の関り方もしっかり分析した上で対応のアドバイスをお出ししています。中学生・高校生に対応については「ケースバイケース」というのが正直なところです。

北大阪セラピーラボ

所長　小川和夫

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