北大阪セラピーラボ

<不登校> 夜になると「眠りたくない!眠ったら朝がくるから」と訴える子

【「眠りたくない」と訴えるのは良いサイン】

このように訴える子は一握りです。夜になるとだんだん翌日の登校のことが現実味を帯びてくるため、「明日の登校のことを考えると不安だ」と言う代わりにこのような表現をするのです。これはとても良いサインだとお考えください。不安を遠回しではあるものの口にできている=「不安を親にわかってもらおう」という気持ちを隠さず出せているのです。不登校専門カウンセリングの北大阪セラピーラボにとって、「不安」を口に出せることが不登校問題解決に向けての大きなチャンスだと捉えています。「眠りたくない」と訴える子は「一握り」と前述したように、たいていの場合は不安を口に出させようとしてもなかなか難しいというのが実情です。むしろ、不安があるかどうかと親が尋ねても「別に」「無い」「…(無言)」という子が大半です。

 

【「寝落ち」の原因がここにあった】

もちろん全員とはいいませんが、朝起こしにいくとスマホがベッドの下に落ちていたり、電源が入りっぱなし…ということは、スマホを触っているうちに寝入ってしまったということが考えられます。これがいわゆる「寝落ち」です。中には机でパソコンを触っていて、朝行くとベッドではなく机に突っ伏して眠ってしまっている子もいます。こちらも同様に電源は入りっぱなし。中にはゲームに夢中になりすぎてやめられないスマホ・ネット中毒の子もいますが、不登校の子となれば話は別です。不登校の子は夜が更ければ更けるほど、翌日の不安が強くなり、それを消そう・考えないようにしようという気持ちからスマホやパソコン・タブレットなどで気を紛らわせようとするのです。でも、スマホやゲームをいったんやめてしまうとまた不安が頭をよぎる…。この繰り返しから結局「寝落ち」に至ってしまうのです。

 

【目標は具体的な登校不安を打ち明けさせること!】

「眠りたくない。眠ったら朝がくるから」が不安の遠回しな表現だと理解できた場合、次に注意が必要なのは「親が気を利かせて」しまい、それ以上言わなくても済むようにしてしまうことです。「不安が強そうだから、そっとしておいてやろう」「これ以上無理に登校させようとするとかえって悪化してしまうかも」と気をつかってしまい、それ以上、不登校・再登校の話題に触れにくくなってしまうのも問題です。一方の本人も「お母さんが以前ほど学校の話をしなくなった」「お母さんが厳しくないのはいいけど、なんかモヤモヤ・イライラしてるみたい」と感じる上「私(僕)がどんなことで悩んでいるかわかってもらえてない」という気持ちは変わらないままなのです。具体的な話の進め方はテクニックが必要なため、カウンセラーとの綿密な段取りを打ち合わせる必要がありますが、あくまで目標は「不安を具体化させる」=「どんな不安を抱えているのか具体的にしゃべらせる」ということです。そうすると、再登校を阻んでいる具体的な理由が親子で共通認識を持つことができ、一緒に悩んであげたり考えたりしてやることができるのです。(安易なアドバイスや励ましなどは要注意!) ↓↓

 

【特に気を使いすぎる子・親心の強い母親はご用心!】

不登校の子自身が「思いやり・気づかい」の強い子ほど、不安はなかなか言えないものです。言ってしまうとお母さんを心配させてしまい、悲しませてしまうと思うからです。一方のお母さんも「親心」が強すぎると、不安な我が子を放っておけません。「何とかしてあげなければ!」と、不安な気持ちを言語化させるというよりは、むしろフタをしてしまいがちに。「不安がらなくて大丈夫よ」「気にしないで!」となだめたり励ましてしまったり、子どもが不安がるのを否定しがちになってしまいます。すると、子どもは余計に不安を隠そうとしたり、「不安は口にしてはいけないもの」と感じるようになってしまいます。北大阪セラピーラボでは「不登校なら不安で当たり前」という考え方です。それを具体的に話せる=打ち明けられるのは母親だけ眠る前限定という子が多いのです。

 

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所長 小川和夫

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2023.02.20

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代表 小川和夫 (不登校・非行専門 心理カウンセラー)

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