＜不登校＞入学式・始業式の初日から再登校できる子、できない子

【入学式・始業式＝初日から再登校できる子の特徴とは】

これまでも不登校の子で、友だちから誘ってもらったり担任の先生に登校を促してもらっても再登校できなかった子、行事予定や連休あけなどにも再登校できなかった子。親からみたら絶好のチャンスだと思っても、重い腰がなかなか上がらない子もたくさんいます。

そんな子たちが気にするのは「クラスメートの目」が一番多いでしょう。そんな子たちはたいていネガティブな発想をしがちです。たとえば、体育祭や文化祭などを機に再登校を考えた際は「楽しい日だけ来るんだー」、月曜日までの三連休程度の休日ではクラスメートの気分にもさほど変化がないため「今週は火曜日からで登校する日が少ないから来やすかったんだろう」など…。

また、クラスメートや担任の先生が一生懸命に登校を促してくれたとしても、学期の途中はどうしても「中途半端」という気持ちが頭をよぎったり、どの授業も進んでいる最中のため「勉強の遅れ」を気にしながらの登校という形になってしまいます。

そんな不登校の子たちにとって絶好のタイミングが「入学式・始業式」などのキリの良い日なのです。一定期間の休みがあるため「春休みの間に元気を取り戻せたのかな」と肯定的に捉えてもらえやすく、クラスの再編成があったり担任の先生も交代するかもしれません。おまけに各科目の授業のキリも良いのです。「中途半端がイヤ」「人の目が気になる」「キリの良いタイミングで動きやすい」、このような子たちにとっては入学式や始業式は絶好の再登校のチャンスと言えます。

【初日から登校できない子の特徴とは】

もしかすると、キリが良いタイミングで登校できる子はどちらかというと少数派かもしれません。意外に思われる方も多いと思いますが、不登校専門のカウンセラーとしては「キリの良さ」を気にする子よりも、より慎重で「わからないことがあると不安」の方が大きいという子の方が多いというのが実感です。そのため、初日から再登校するとなると、実際に登校してみないとクラスメートや担任の先生が誰なのかがわからず、それが大きな不安なのです。ですから、不登校のカウンセリングでは親御さんに対して入学式や始業式後なるべく早いうちに担任の先生と連絡をとっていただき、いわゆる「情報収集」をお願いします。また、最初は出席番号順に座る学校が多いと思いますが、新しい席替えをする日程や新学期早々の行事予定なども教えていただき、それを子どもさんに伝えていただくようお願いするなど、お手数ですが親御さんには電話問い合わせなども含め色々と動いていただきます。逆に、「まだ新学期が始まったばかりだし少し様子をみよう」という考えには一長一短あります。早く手を打っておけば早期の再登校が望めたものの、様子をみていたために、長期化してしまったという例が少なくないからです。様子を見るにしても、せめて数日ぐらいにしていただいた方が無難かもしれません。