＜不登校＞不登校は「様子を見守る」だけで大丈夫なの？

次の学年に進級したり新しい学校へと進学するこの時期に、親御さんの中に「これを機に気持ちの切り替えてくれれば…(＝再登校)」という期待はありませんか？

「４月から気分も新たに出直してくれるのではないか・・」

不登校のカウンセリングに通って効果的な対応をとっていただき、三学期や春休みを有意義に過ごされたのであれは、再登校を期待されてもおかしくありません(期待しすぎは禁物ですが…)。一方、不登校が長期化し、日常生活もマンネリ化から脱していない子が、新しい学年・進学を機に再登校できる子は、私どもの経験上では一握りです。やはり、日常の生活パターンや対人関係、特に親や友人との関係が改善したり、明らかに表情や態度に前向きな様子がうかがえない場合、「４月・新学期・進学」という「時期・タイミング」だけでは再登校に向けての「心づもり」ができている子は少ないでしょう。その意味では、何も手を打たず子ども任せの「様子を見守る」だけでは再登校を期待するのは難しいと言えるのではないでしょうか。

カウンセリングを進める中で「おっ、なかなか自分らしさを出してきたなー」「自己主張が増えてきたなー」と思える子は、良い結果(再登校)をもたらしてくれる場合が多いのですが、「あまり変化が表れないなー、まだまだ言いたいことが言えてないなー」という場合は行動の方もあまり変化しません。やはり再登校するには「〇〇が変わってきたから△△も変わる」といいますか、そういった「プラスの連鎖反応」や「対応の積み重ね」が成果を上げていき、本人の中で「決心」がついたときに再登校という結果を出してくれるんだなーと実感します。

「決心」が固まってきたか、「勢い」がついてきているか、それを知る一つの目安が「口数」です。親を相手に、それまで雑談ぐらいしか話さなかった子が、家庭のことや学校のことなど、いろんな話題について文句が言えたり、ときには弱気な発言をしたりと、「喜怒哀楽」がどんどん出せるようになってくると、行動面にも勢いがついてきます(連鎖反応)。そのためにもぜひ登校していたころの「学校」「勉強」「担任の先生」「クラスメート」の話題、「家族」「親子関係」などについて、自分の考えを自由に発言できるようサポートしてあげて下さい。

このように、北大阪セラピーラボのカウンセリングに相談にこられる親御さんにも常に「会話・口数の多さ」を一番の注目ポイントとしてアドバイスしていますし、私どもの一番の得意分野とも言えます。もちろん、不登校専門カウンセラーが事細かに対応の方法について具体的に説明いたします。そこから得られた硫黄策により口数の少ない子や単語表現でしか意思表示しない子を「どんな話題でもしゃべれる子」「おしゃべり」にすることは十分に可能です (※1)　。また、思春期・反抗期の中学生や高校生も、対応の工夫次第では意外なほど口数を増やすこともできるのです。

※1　幼少期からもともとあまり口をきかない子などは例外の場合があります。