北大阪セラピーラボ

<不登校・家庭内暴力> 家庭内暴力の子への対応と親の気力

(※今回はいつもより長文です。約3000字)

 

【家庭内暴力の親は『被害者』】

不登校の相談で来所される親御さんの中に、最初の来所時から疲れ切った様子(顔色・態度)がハッキリと見て取れる方がおられます。それは相談内容が「非行」または「家庭内暴力」の場合です。

「非行」はもちろん、日々の対応に反発ばかりされる上、帰りが遅く寝不足であったり、時には深夜に警察から呼び出しの電話がかかってきたりと毎日のように子どもに振り回されているからです。

「家庭内暴力」の場合は、何を言っても反発どころか子どもからの暴力が絶えないという場合もあり、身体のあちこちに青あざができたり、容赦ない暴言を吐かれたり、子どもの手となり足となり「アレしろ!コレしろ」と、まるで奴隷のごとく扱われているという方です。
もちろん、非行・家庭内暴力に限らず「長期化した不登校」「学校の協力が全く得られない不登校」「長期のひきこもり」といった場合も相当に疲れるものですが、非行や家庭内暴力において親は子どもの「被害者」なのです。特にも、真面目な親御さん(家庭)ほどその傾向が強く、全くやり切れない気持ちになるのも当たり前です。今回は「家庭内暴力」に焦点を当ててみたいと思います。

 

【家庭内暴力は突然はじまることも】

家庭内暴力の子の中には思春期を迎える小学5年生頃や中学生ぐらいからという場合が多いようです。はじめは反抗・反発から次第にモノにあたったりしながら家庭内暴力へと徐々に発展する子もいますが、中にはある日とつぜん家庭内暴力がはじまるという場合もあります。きっかけは大きな出来事=学校のクラスメートや先生からの一言、部活動に起因することもあれば、日々のストレス・イライラが限界に達し、火山の噴火のごとく帰宅するや否や暴力がはじまることも。

徐々にひどくなる場合は親としては何とかして収めようと一生懸命「火消し」に努めるものの、その努力によってかえって悪化する場合が多く、突然はじまった場合は為すすべがない・打つ手がないというのが現実でしょう。

 

【被害の中心は母親、次いで弟・妹…時には父親も】

家庭内暴力の子の暴力の矛先が向くのはたいてい「自分よりも弱い立場」の人・モノです。中でも「母親」は日ごろは上の立場として子どもへの指示役・注意役という役割を担っているものの、暴力をふるう子からみると「力勝負ならば勝算のある相手」として考えます。弟や妹も然りです。もとから自分より下の立場であつたり、年が離れていればいるほど勝算は大きいと見込めます。次に被害に遭うのはペットモノなど、やはり弱いものや何も言わない・言い返さないものです。中には暴力の矛先が「父親」に向かうという場合も少なからずあります。最終的には見境なく暴力をふるいそうでに思えますが、意外と「外部の人=他人・他人のような存在」には、その素振りさえ見せないことが多いようです。いわゆる内弁慶または外面(そとづら)の良い子が多いのも特徴です。

 

【家庭内暴力中でも学校には登校している子】

現在のところ不登校ではあるものの家庭内暴力は疎遠な方にとっては意外に思われるでしょうが、家庭内暴力の渦中におられる家族にとっては「あるある」かもしれません。親としても登校している間は暴力の心配がないため安心な一方、学校でストレスを感じてしまった場合は帰宅後が心配なため、安心しきるわけではありません。また、家庭内暴力の子が全員登校しているわけでもありません。登校している子は半数か、もう少し多いぐらいです。「そんな子が登校しても大丈夫?」…。さきほども説明したとおり、家庭内暴力の子は家庭と学校では全く別人です。その差は驚くほどです。学校では意外と無口で受け身な上、比較的まじめな子が多いのです。ただし、その振る舞いが本人にとって「不本意」ならば家庭内暴力のきっかけの一つと言えるかもしれません。そのため登校しているからといっても手放しでは喜べるものではありませんが、家庭内暴力の不登校のカウンセリングを進める上では非常に有益ですし、短期解決にも役立ちます。

 

【些細な言葉や態度が暴力を生み出す一方、解決をもたらす重要ポイントに!】

家庭内暴力だからといって、心根が悪いというわけでは決してありません。暴力という荒い発言・行動をとる反面、実は性格的には非常にデリケートで小心者の場合がほとんどなのです。そんな子だからこそ相手(母親・クラスメート・先生)の何気ない一言や態度・表情などを過剰に気にし、ストレスとして溜め込んでしまいます。しかも、時間が経ってもなかなか忘れられないのです。このようなストレスがたまりにたまってやがて爆発、もしくは、爆発に至る前でも子どもにとって大きなストレス(ショックなこと)が一つでも起こると、それが起爆剤となって自宅に帰るや否や暴力をまねいてしまうというわけです。

 

【カウンセリングに相談する限りは専門的で具体的なアドバイスかを見極めて!】

北大阪セラピーラボのもっとも得意な分野は「対応のアドバイス」、つまり「言葉のかけ方・受け方」「子どもと接する際の態度や表情」のアドバイスです。しかも具体的です。もともとは本人の来所不要の不登校専門・非行専門の家族カウンセリングですが、当然ながら不登校や非行の子にも家庭内暴力の子はたくさんおられます。家庭内暴力の相談数は3、4番目ぐらいですが、「荒れる・キレる」も含めれば2、3番目になるでしょう。この背景には今も「話をしっかり聴いてあげましょう」「見守りましょう」「様子を見ましょう」といったアドバイス(?)のカウンセリングが多いことも関係しているかもしれません。そのため、一回目は有料の「広告」を出して検索サイトの上位に表示されるところに相談に行ったものの満足できず、調べ直して当ラボにたどり着かれた方が少なくありません。やはり親がわざわざカウンセリングに相談に訪れるのは具体的なアドバイスを必要としているからでしょうし、上記のようなコメントはわざわざ専門家に頼るまでもないかも…。

 

【カウンセリングは親の気力の残っているうちに!】

「親の気力」「やる気」「モチベーションの高さ」は家庭内暴力の解決には不可欠です。いくら専門的なアドバイスをお出ししても気力が萎えてしまっていたり、気落ちしすぎている親御さんにはなかなか響かないどころか、アドバイスの実行が不可能なこともあります。特に対応の主役は接する時間の長さや子どもが必要とする度合いの高さからも「母親」の場合がほとんどです。こればかりはいくら父親が積極的で母親をなんとか説得しようとしても、いったんなくしてしまった気力を取り戻すのは相当苦労します。それどころか、父親が積極的であればあるほど両親間の溝が深まってしまい、逆効果にもなりかねません。その場合、まずは母親の気力を少しでも取り戻すところからカウンセリングをスタートすることになります。家庭内暴力そのものは本人(子)をうまくコントロールしなければならないのですが、そもそも母親に対してのケアなくしては解決には至らないとお考えください。

 

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所長 小川和夫 (不登校専門・非行専門 心理カウンセラー・家族療法家)

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2022.09.18

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代表 小川和夫 (不登校・非行専門 心理カウンセラー)

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