北大阪セラピーラボ

<不登校> 一学期を適度に過ごして安定登校へ

【学年の変わり目や進学後に待ち受ける「戸惑い」】

不登校の子にとって、学年の変わり目や進学をきっかけに「一からやり直す!」と意気込む子がたくさんいます。これまでの生活が不本意であればあるほど、その気持ちは強く、4月の始めから「ロケットスタート」のごとく飛ばす子もいるでしょう。それもこれも、全ては「もうあんな生活(=不登校)に戻りたくない」という気持ちが根本にあります。しかし、「登校するからには休まず完璧に!」という気持ちが強ければ強いほど緊張感も高ぶってしまい、ストレスがかかっていても自覚できなくなることがあります。また、多少は自覚できても「ここで休んだら終わりだ」とばかりに、何としても登校を毎日つづけようとする子も珍しくありません。一見、立派な心構えともとれますが、これまでの生活との違いが大きいということは否定できません。まず、体力面。これまで登校して部活動などをしてきた子と比べると圧倒的に運動不足です。それが体育を含む5~6時間授業の毎日の上、登下校が加われば疲れが溜まってくるのは当たり前。他にも数十人のクラスメートと長時間接することにも慣れていません。「気疲れ・人疲れ」も相当負担になることでしょう。極めつけは「学力不足」。中には家庭教師をつけてもらっていたり、通信教育や不登校中でも塾だけは通えていた子もいるかもしれません。しかし、それらと学校での授業では勝手が違います。そういう意味では何事も「新鮮」というよりは「慣れるのが大変」という表現の方が適切でしょう。慣れるまでは当面「戸惑い」の連続でしょう。

 

【頑張りつづけてG.W.(ゴールデンウイーク)を迎えてしまうと…】

別の記事で紹介しましたが、新学期が始まってからは週末の休みぐらいではなかなか疲れはとれず、初めて一息付けるのは「G.W.(ゴールデンウイーク)」でしょう。年によって連休の長さは違いますが、たとえば2022年は3連休が2回(私学は1回)です。つまり一週間の大半が休日になることで「これで疲れがとれる」と考えることもできますが、気を張ったまま息継ぎもせずに過ごして子にとっては、ギャップが大きすぎてしまい、気を抜きすぎてしまうことになりかねません。そのまま週明けを迎えてしまうと「もうあんな生活は無理だ~…」と、そのまま行けなくなってしまう子が多いのです。北大阪セラピーラボでも最も不登校の相談が増え始めるのが5月~6月初旬ということからもおわかりいただけるでしょう。早めに新しい環境やクラスメートに馴染みやすい子なら良いのですが、そもそも新しい環境・人間関係に馴染みやすい子は不登校にはあまりなりません(もともと適応力があって、たまたま何らかのきっかけが引き金で休み始め、その原因が解消できた子なら可能)。

 

【元不登校の子は慣れるまでが一苦労】

人懐っこい子やネアカな子は驚くべき適応力をもっており、4月早々から学校(新クラス)に馴染んでしまいます。しかし、不登校の子は「慎重・人見知り・決断に時間がかかる・頑固…」など、性格的な面から新しい環境に馴染むまでにそれなりの時間を要します。目安としては5月か6月ぐらいでしょうか。その頃には、新しいクラスの子の名前やタイプをある程度把握し、性格の合う・合わないがわかってきたり、中学生以上なら部活動に入部して一定の日が経過しているころです。一人でも話の合う子や、一緒に行動を共にする子ができればずいぶんと心づよさも感じることができるでしょう。それまでをどうやって乗り切るか、ここを乗り切ることができれば、親子ともに今後の登校もずいぶんと楽になり、見通しも開けてくるでしょう。

 

【場合にもよっては、慣れるまでは登校の仕方の工夫を】

では、慣れるまではどのような登校の仕方が理想的でしょう。高校生ならば休み過ぎると「留年」の心配が出てくるため、あまり気軽に休むというわけにはいきませんが、小学生や中学生は学校の理解も必要ですが、もし容認してもらえるなら「途中でしんどくなれば保健室や別室を利用する」「昼から登校する」「好きな・得意な科目を中心に授業に参加する」「週に一回か二回は休む」など、物理的に工夫しながら登校を続けるという方法があります。また、精神的な工夫としては、「授業がわからなくても仕方ないと開き直る」「授業中に当てられないように配慮してもらい、受け身な態度で授業に参加する」「休み時間には無理にクラスメートと話をしない(本を読んだり、トイレに行ったり)」。特に授業で当てないことや無理に話をしないなどは、教科担当クラスメートに予め話をしておく必要があるため、担任の先生に根回しを相談しておく必要があるかもしれません。

 

【一学期の登校は夏休みあけの登校まで見据えて対応の工夫を!】

一学期に無理をせず、学校に通うことに慣れることを中心に登校しておくことで、その後に待ち受ける「夏休み」という、G.W.ゴールデンウイークよりもうんと長い休み(夏休み)明けの不登校の不安までも少なくすることができます。つまり二学期の「不登校予防」ができるのです。そのためにも、物理的・精神的な工夫以外にも、家庭内での過ごし方にも注目してください。ここは家族(親)の出番です。子どもは登校すればするほどストレスを感じて帰ってくると考え、家庭や親がストレスのはけ口として機能するよう対応面で頑張っていただはきたいと思います。登校したら登校時のストレスが発散できているか、休んだ(休んでしまった)日は、翌日の登校に際して不安な気持ちや迷いなどもしっかりと出せているかどうか、家族(親)としては様々な感情の中でも「マイナス感情」面に目を向けていただくことが何より大切です。

2022.04.22

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代表 小川和夫 (不登校・非行専門 心理カウンセラー)

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